例えば、上記の出力例は、「Word of the Day」というコンテンツで、その名の通り、毎日さまざまな用語を解説付きで配信してくれる。これは、非常に単純な例だが、この他にも「Google Analytics」のような、自分のHPの毎日/毎週のアクセス状況についてグラフィカルにレポートしてくれるものや、「Guardian News」のように、ガーディアン紙のヘッドラインを出力してくれるものなど多数の「出版物」が用意されている。
BERG Cloudのサイトで、好みのコンテンツを選択すると、毎日あるいは決められた日に、それらをまとめてLittle Printerに配信してくれるのである。受信する時間はユーザーが設定可能で、その時間になると、これらのコンテンツを受信したLittle PrinterのLEDライトが点滅する。ライトの脇にある黒いボタンを押すと、蓄積された「出版物」が長いレシートのように出力される。つまり、Little Printerは、単なるプリンターではなく、こうしたクラウドサービスのコンテンツ配信装置なのだ。
こうした出来合いのものを受信するだけではなく、様々なコンテンツをBERG Cloudのプラットフォームを使って、誰でも配信することができる。ここが、この製品+サービスの最も特徴的な部分だ。しかも出力媒体は感熱紙とは言え、物理的な紙なのである。この時代錯誤的かつ変態的とも言える発想は、いかにも英国的だと思う。あらゆる情報が瞬時に世界中を駆け巡るこの時代に、新聞や週刊誌のような時間感覚を有するコンテンツを個人が「出版」するというのだから。しかも媒体は幅数センチの感熱紙なのである。
因みに、現時点で160を超える企業や個人によるコンテンツが配信されている。以下は、その一部である。
それでは、どのようにしてBERG Cloudのプラットフォームを用いてコンテンツ配信をすれば良いのだろうか。次稿では簡単な例を用いて、その方法について解説する。
コメントする