
コントラストも高めで、以下に示すPX680よりもしっかりとした描写となる。
ただし、粒状性はPX680の方が良いようにも思える。このあたりについては好みが分かれるところだろう。PX70とPX680のフィルム設計思想の違いというのもありそうだ。
フィルムのパッケージは以下に示すように、いかにもテスト用という素っ気なさである。

デジタルイメージをアナログフィルムにプリントするというアイデアは面白いが、少し屈折した趣味であることも確かだ。インスタント写真の一回性という最も重要な特性が半ば失われてしまうからである。やはりリアルカメラで撮影するのが王道だろう。
とは言え、頑なにフェイクポラロイドを拒んできたPolanoidにも、少数ながらINSTANT LABで撮影した作例が掲載されるようになってきた。これも時代の趨勢ということなのかもしれない。
いささか逆説めいた言い方だが、IMPOSSIBLEのフィルム事業が安定的に継続されなければリアルカメラは無用の長物になってしまう。デジタルイメージをプリントする方法を提供することにより、IMPOSSIBLEフィルムの販売拡大を目指すという同社の経営戦略が正しいこともまた確かなのだ。

コメントする