何となく使い方の見当がついてきたPX70だが、ラチチュードは狭い。
明暗コントロールを中央にした状態で撮影したのだが、朝日を浴びた建物などを撮ると、ややオーバー気味になってしまう。一段程度絞った方が良かった。
日陰の被写体でも以下のように、少しハイキーな感じに写ってしまった。
これは、あと二段ばかり絞った方が良かったかもしれない。
これは、ほぼ適性露出。いずれの場合も撮影後、コールドクリップで暖めている。PXフィルムの描写は、この二年間足らずで劇的に改善されているが、それでも純正のポラロイドフィルムと比べると、まだまだ改善の余地は多い。
まず、前述のように、ラチチュードが狭いので、光線条件や撮影時の気温によって、微妙な露出のコントロールが必要である。
それから、当初からの課題になっている撮影後の遮光性能の問題もある。こちらの方は、ブルーの遮光色素が撮影後かなり長時間、感光面を保護するようになったようなので、以前ほど神経質にならなくても良くなった。
ただし、その分、結果を確認するのに時間を要するようになり、インスタントフィルムのメリットがやや削がれているように思われる。
描写について言えば、発色はかなり改善されている。だが、未だ現像ムラが目立ち、滑らかさに欠ける。
いずれにしても、少しずつではあるが、着実に描写性能が向上しているのは確かだ。春から夏にかけて、これらの問題点を解決した新しいバージョンが出てくることを期待したい。
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