TILTの「Impulse2」。1993年のパーティーで発表された作品らしい。この年代になると、レガシーアミーガに変わって新世代のAGAチップを搭載したマシンが台頭してきた。それまでのメガデモの「標準原器」は、モトローラの68000にOCSを搭載したA500だったのだが、デモチームの中には、早くも新しいチップセットを前提としたデモの作成を行っているところもあった。
そのような転換期に作られたこの作品は、技術面でもセンスの面でも、レガシーデモの最後を飾る作品の一つと言える。この後、続々と登場することになるAGA対応の新世代メガデモは、確かに抜群のグラフィックスとサウンドの表現力を誇っていたが、この時代はまた、IBM-PC互換機のデモも長足の進歩をとげつつあった。そうした中で、メガデモと言えばAMIGAという共通認識は、いつしか過去のものとなっていったのだった。
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