関東地方も梅雨があけたとのことで、朝から晴天だった。
午前中に出かけた際に、四年以上前に期限が切れている600フィルムを使って撮影。雲間から青空が見えていたのだが、この色調では、全くわからない。因みに、カメラはSX-70、屋外での撮影なので、NDフィルターを装着している。露出補正はしていない。
コンクリート造の住宅の一部だが、まるで砂漠の空を背景にしたピラミットのようだ。
これでもう少しコントラストが強ければ、なんとなくドラマティックな感じになるのだが。
これだけ古いフィルムだと色は再現されないのかと言うと必ずしもそうではない。全体的にセピア調なのではあるが、微妙に色が出ている部分がある。まるで十年以上も経過して退色したカラープリントのようだ。
撮影してみなくてはどうなるかわからないというこの偶然性が、なんとも味わい深い。ポラロイド写真というのは、当初から予想外の写りを楽しむという要素があったことは確かだが、そのブレの幅が極めて大きくなると、もはや撮影者の意図などというものは、ほとんど無意味だ。
昨日も書いたが、このコントロール不能性というのが、復刻フィルムのPX100/600と共通するところがある。新フィルムの場合は、温度条件による画質の変化が大きいのだが、古いフィルムの場合は、それよりも、フィルム自体の劣化によるところが大きい。まともに撮れないということが前提という屈折した楽しみ方があると思う。このフィルムは、まだ3パックあるので、色々と試行錯誤してみようと思っている。
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