Anarchyの「3D DemoII」。ポリゴンもののデモを得意とするチームの代表作だ。この手の作品は、高速な三次元グラッフィックス処理が当たり前の現代においては、どうということもないように見えるが、当時のマシンパワーとメモリー容量(たったの1MB)、FDの容量(これまた880KB)を考えると驚嘆に値する。
とは言え、ただ単にポリゴンをグリグリと回しただけでは、ありきたりの凡庸なデモに過ぎない。この作品は、グラフィックスのセンスと、そのBGMとの相性が秀逸である。得意技のポリゴン操作よりも、こうした「シナリオ」の良さが、現在でも評価される理由ではないか。
冒頭の「A Monochrome Nightmare in Color」というサブタイトルが洒落ている。因みに夢はモノクロだと言う人が多いが、毎晩、総天然色テクニカラーの夢を軽く四五本は見ている私には信じられないことだ。
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